現在は生放送で感想中の丈兄丸

愛唄 ―約束のナクヒト―の現在は生放送で感想中の丈兄丸のレビュー・感想・評価

愛唄 ―約束のナクヒト―(2019年製作の映画)
2.7
2019年1月27日に「がっこうぐらし!」から続けて鑑賞。
約一年前の記録起こしなので、
記憶違いも多少ある”ざっくり印象”としてレビューするご無礼、お許し願いたい(定型文)。




フリーパスを活用のために当日観るのを決めた完全ノーマーク作だったが、
流れ入ってくるタイトルや予告等で、ボーカルグループ・GReeeeNの楽曲と同タイトルで、
愛唄ができるまでの・もしくは何らか曲にまつわる物語なんだろうなー程度のイメージを持っての鑑賞。


前述の前情報+GReeeeN及びその曲にまつわる話という事で、
個人的には正直、何でも受容するGReeeeNファン向けの安っぽいお涙頂戴モノなんだろうなーと、何となくナメていたのだが、
いざ開幕してみると、そうしたアーティスト制作補正を忘れさせるくらい、
思いのほかキャラ・舞台背景共に入りやすい物語で観やすく、
ストーリー自体はありがちなものの、その物語で自分のような偏屈者にも一応最後の手前までは飽きずに見させたという点では、
監督の構成・演出力は勿論、今作では音楽と共に脚本も手掛けたGReeeeN、存外やるやないか…! と見直すほどに、中々の語り口だった印象。

また個人的には、奇しくも最後にほぼリアタイで全話見た平成ライダーがエグゼイドだっただけに、
特にDr.パックマンの時を知ってる身からすると、スタオベしたくなるほど見違えるお芝居を披露する飯島くんを見れたのは、
ファンならずとも「ここまでの成長ぶりが見れただけでも、時間を割いた価値がある…!」と感動させられた(笑)

トッキュウ4号だった横山君も、まぁ近年この手の役柄は御堅い…というか本人的にも辟易してるだろうが(苦笑) 安心して見れるし、
エグゼイドの親友がまさかのゴースト(爆)などなど、
近年の東映ヒーロー見てた人には、“ガッカリしない”現在のヒーロー出身俳優たちが味わえるという面でも、見ごたえのある作りになっていたようにも思う。



……が。
まー仕方ないとは言え、今作の肝となる“愛唄”への繋ぎが、
作り手たち的には満を持しての「ドヤァ!!」なのだろうが、
こちらとしては、正直・昭和の芸人たちも肩を外すほどの『ズコォ~~~!!』と、
至極激寒なドンスベリオチすぎて、
これを本当の“今までの苦労が台無し”と言うんだなと、
超久々なズッコケ感覚に陥った(笑)

というか、そもそも“愛唄もといGReeeeNの曲の歌詞”が、
(分かる人には分かる)”アレ”すぎて、個人的にどうしても受け入れがたい面は無論大いにあるのだが、
今作の最後の最後に、さほどそれまでの本編とシンクロしてない唄を、
これ見よがしなドヤ顔で持ってくる違和感極まりないスベリオチは、
個人的に、名作と評価されてる「月とキャベツ」にも通ずるものがあったように思う。
(その逆に、最後の最後を見事なまでに満を持した歌で締めたのが秒速5センチメートル。これまた奇しくも同じ山崎まさよしの同曲というのが興味深い笑)

メロディメーカーとしては、私も確かな実力を感じてるのだが、
どうしても歌詞が”アレ”なGReeeeNの楽曲が肝として作られた映画なので、
こうなってしまうのも仕方ないと言えば仕方ないのだが、
もっと踏み込んで言えば、ストーリー自体もありがちでベタベタなきらいはあったので、
逆に構成や演出面で『…そう来るか?!』という仕掛けや驚きがあれば、
まだ歌詞云々の問題も多少流せなくはなかった……とも言い切れないほど、
やっぱり”歌詞”がなぁ~~(苦笑)


前半で述べたよう、今作のネックである部分を除いては、
一ドラマとして中々見込みを感じる作りでもあったので、
今回脚本も担当したGReeeeNの書き手には、
是非音楽というか歌詞制作のお仕事は控え、
普通にオリジナル脚本制作に専念してみてほしい…
そんな一作だった(ズコーーッ! 笑)