村上春樹の短編を長編映画化、と知ってから観たからかもしれないけれど、ドライブ マイ カーの空気感があったように思う。話は全然違うけどね。
久々に再会した幼馴染はどこに消えたのか、彼女が話した井戸の話は本当なのか、ビニールハウスは本当に燃やされているのか…
「ない」ことを忘れると「ある」ことになるのか。その言葉と猫。いろんな要素が相まって、掴みどころのない不穏なストーリーになっています。心に空いた穴を…どころの話じゃなく、人の形をした虚空を覗いている気分になりました。
夕暮れの空を背景にした、影絵のようなヘミの指先が綺麗でした。