村上春樹の短編小説「納屋を焼く」を原作とした映画で、監督は「オアシス」のイ・チャンドン、さらにチョン・ジョンソ出演作とあらば観ておかねばなるまい。
村上春樹の小説を映画化すると大抵は失敗するんだけど、これはかなり上手くいっている。
一応ミステリー映画として成立しているくらいにはエンタメ要素もあるのに、純文学小説の様な雰囲気がもあり、曖昧な記憶や、登場人物の造形の解釈と散りばめられたメタファーがちゃんと村上ってた。
北朝鮮との国境近くの田舎で、葉っぱを吸いながら夕焼けを見るシーンがとにかく美しく、この時間がずっと続けばいいのにって思える。
もちろん、そんな幸福な時間が永遠に続くわけはなく、その後物語は不穏さを増す。
やっぱり、ヒロインのチョン・ジョンソが綺麗だなーって思った。