FREDDY

ファイティン!のFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

ファイティン!(2018年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

キム・ヨンワン監督によるアームレスリングを題材としたスポーツドラマ作品である本作は、子供の頃に韓国からアメリカへと養子に出された、アームレスリングの世界で頂点を目指すも八百長疑惑をかけられたことで除名処分となり、夢を諦めクラブの警備係として働いていたマークが、スポーツエージェントと名乗るジンギの口車に乗せられて韓国に戻り、再びアームレスリングの世界に身を委ねていく中、実母のもとを訪ねたことをきっかけに出会った妹のスジンとその子供たちと心を通わせるも血縁関係にないという事実を突きつけられた上、サラ金とスポーツ賭博を運営しているユ・チャンス社長に近づき金儲けを企んでいた、弟分として慕っていたジンギに八百長を持ちかけられたことで、一人孤独と戦いながらアームレスリング大会に挑んでいく様が描かれたものとなっているのだが、大まかなあらすじをなぞれば王道路線の展開を見せるので真新しさこそはないのだが、それでも素晴らしいと思えるのは、主人公のマークを演じたマ・ドンソクの魅力が余すことなく映し出されていたことや、子供の頃に養子に出された孤独な男・マークと妹家族による家族ドラマの紡ぎ方も程良くて素直に心を揺さぶられましたし、アームレスリングという男臭い題材を扱いながらも爽やかな気持ちで穏やかに視聴ができるのは、散りばめられたコメディ要素もそうだが、やはりキャスト陣が創り上げた優しさに満ちた家族像と絆があってこそ。単純に観ていて面白かったですね。誰もがマ・ドンソクを好きになってしまうような、そんな素敵な作品でした。ハン・イェリも良かった。
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