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劇場版 おさるのジョージ3 ジャングルへ帰ろうのYSKのレビュー・感想・評価

3.0
故障した自然環境を保護するための人工衛星を修理するために白羽の矢が立った悪魔の猿、全ての自称を俯瞰して見ている我々からすれば自らの首に縄をかけエンパイアステートビルから吊り下がるかのような所業ですが、野性的な機転と野性的な身のこなしでもって適性試験をクリアし、なおかつ自らの故郷アフリカを救うためとあれば気合十分、黄色いバカとのツーショット写真を胸に遠く宇宙の彼方まで飛んでいくのさ…

はい、ものの十分で解決してしまいました
確かにサブタイトルが『ジャングルへ帰ろう』ですから、黄色いバカのいない悪魔の猿なんて練乳の入っていないコーヒーと同じく味気なさすぎて飲めたものではありません、ミッションを適当に終わらせてついでに宇宙船も故障させて、「多くの英霊が無駄死にで無かった事の証の為に…!再びジオンの理想を掲げる為に…!星の屑、成就の為に…!ソロモンよ!私は帰って来た!!」

その後はアフリカで、同じくジョージを探しにきた黄色いバカと感動の再会を果たし、なんやかんやあってアフリカを救うことになるのですが、まあなんか普通のいい話だったので特に記憶にありません
このシリーズの魅力は、アフリカで生まれアフリカで育ち、ジャングルを駆けまわっていた一匹の子猿が、住処を大都会に移してもアフリカと同じように駆けまわることで起きる事故や災害を笑ったり嘆いたり腹をたてたりするものだと思っているので、水を得た魚のように伸び伸びと暮らすサルを見たところで特別な感情を抱かなかったんですよね、とにかくそれだけは残念でした
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