jonajona

ザイオンのjonajonaのレビュー・感想・評価

ザイオン(2018年製作の映画)
3.8
下肢が無いレスリング選手
ザイオン・クラークの
ドキュメンタリー。

自分にできないという言葉に負けたくなかったと語る彼は、悠然と鉄棒にしがみついて懸垂をする。
筋肉はたくましく輝いてる。
リングに二つの腕で仁王立ちする様はなんというか美しい。
そのビジュアルに惹かれました。

敵チームは誰もが初対戦の時には侮る。出来るのかと見てくる。なぜレスリングを選んだのか?作中では追求されないが、彼が五体満足の選手と同等に戦うサマを見れば自ずとわかる。
足を取られない。そんなことはメリットとしては小さい。踏ん張る力が2点(胴を入れれば3点)だから、やっぱりそれは大変だろう。
それでも負けたくないのだろう。だから負けられないのだろう。そう彼が決めたんだろう。

チームが彼を包み込むように囲み、ザイオン!という掛け声で一つになって敵に向かう。それでも負ければ彼は存在の全てを賭けた悔しさがある。

チームの監督が涙ながら
語る言葉が印象的だ。
彼は一生懸命やったのに失敗したと思ったんだろう。しかし、私の最大の成功の一つがザイオンだ。

いいドキュメンタリーでした。
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