ガーコ

ビリーブ 未来への大逆転のガーコのレビュー・感想・評価

ビリーブ 未来への大逆転(2018年製作の映画)
5.0
法律が国民の自由を制限させているとは、考えもしませんでした…。

法律は自由のためにあるべきではなかったのでしょうか?

法によって社会のルールは作られ、法によって多くの人が救われるべきはずが、多くの人が法律によって苦しめられることになるとは…。

時代は変わって、男女平等社会になっても、何百年も前からある法律は変わることなく今も存在しているようです。

自由を勝ち取るための法律が、人々にとって自由を奪う制限を生む邪魔ものへと変わってしまうという悲劇。

社会の変化に対応できない法律なんて、法律じゃなく、ただの化石だと思います。

その制限を断ち切るべく立ち上がったのが、1人のユダヤ人女性。

小さい頃から様々な制限や差別を経験してきた彼女だからこそ、性差別という問題に勇気を奮って立ち向っていきます。

子育てと夫の看病をこなしながら、弁護士の勉強までするという、エネルギッシュな彼女。

これまで性差別問題は、何度も敗訴となってきただけに、勝訴に持っていくのはかなりの至難の技。

それでも彼女のそのバイタリティさで、自由を守るために、必死に訴え続けるのです。

今回弁護士役を演じた、フェリシティ・ジョーンズさんの演技が本当に素晴らしかった!!

男性優位の世の中、小柄な身長でも、男性に気後れすることなく、夫と二人三脚で差別を訴え続ける正義感溢れる姿に感動しました。

地道にコツコツと女性が訴えることで、いつか本当の平等社会になることを願います。

そして、この映画で仕事や家庭に悩む女性たちに、勇気を与えてくれればいいなと思いました。

アカデミー賞を取った『グリーンブック』といい、差別という社会に敏感になっている昨今。

今こそ、チェンジ=改革の時代が訪れている気がしてなりません。
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