甘口パンダ

ジュディ 虹の彼方にの甘口パンダのレビュー・感想・評価

ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)
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数日前、BSで「“マリリン”を生きる」というドキュメンタリー(『Becoming Marilyn』(2022))を見ました。

あのドキュメンタリーは表題のとおり、ノーマ•ジーンという少女がマリリン•モンローになる過程を彼女の自筆の文書などを取り上げながら描いたもの。彼女が広く知られているイメージのままではなく、本当はとても聡明な女性だったと知りとても印象的でした。1950年代のハリウッドにおける女性の性的搾取にもマリリンの記録から触れられていて、その中で毅然と戦うマリリンに衝撃を受けるドキュメンタリーは、彼女への興味を強くかきたてるものでした。


一方こちらは、同時代にハリウッドで活躍していたジュディ•ガーランドの晩年を描いた伝記映画。
マリリンと同年代の有名な女優さんということで興味が湧いて、この映画をチョイスしました。

マリリンと対比して捉えていたせいか、映画で1番気になったのは、彼女の苦悩の描かれ方。晩年、なかなか大変な人生を送ったようですが、映画では主に彼女の個人的な境遇(幼い頃の劣悪な労働環境)が原因で自滅したように描かれていました。
マリリンと同じ時代をハリウッドで生きていたのなら、もっと悩みは複雑で、対人関係が複雑で、世間が冷たく感じる人生だったんじゃないかな。
当時のハリウッドの社会構造とか、そのあたりをもうちょっと描いて厚みをだして欲しかったです。


でも、伝記映画といっても、ジュディの人生をこの映画一本で描ききることが重要ではないんだから、ちょっと私の見る視点がずれていた気もする。ジュディ•ガーランドを知っている前提の映画のような気もするし。
また時間をおいて鑑賞すると違う感想をもらえるのかもしれないな。

これしかないと思える天職があって、才能があって評価もされていても、こんなに孤独な人生がある。複雑な気持ちになります。


主役のレネー•ゼルウィガーはとても良かったです! 
ブリジット•ジョーンズしか知らない私には全く別人で、「これがレネー⁉︎」って二度見しました。
女優さんって凄い。

他の出演作も見たくなりました😊
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