福福吉吉

バッド・ディシジョン 終わりなき悪夢のはじまり/悪夢の逃避行の福福吉吉のレビュー・感想・評価

3.5
◆あらすじ◆
ショーンはレストランの駐車係をしながら、客の車を使ってその客の自宅を空き巣に入っていた。ある日、客のケイルのレストラン利用中にショーンはケイルの自宅へ忍び込むが、そこで監禁されている女性を発見する。ショーンは彼女を助け出そうとするも誰も彼の言うことは信用せず、警察も動いてくれない。そんな中、ケイルはショーンの行動を把握しており、ショーンを窮地に追い込んでいく。

◆感想◆
ストーリーのテンポは良く、空き巣の青年のショーン(ロバート・シーアン)が必死に監禁されている女性を助けようと動くも、逆に監禁者のケイル(デビッド・テナント)に全て掌握されてショーンが追い詰められていく展開が切れ間なく進んでいくため、最後まで飽きることなく観ることができました。

主人公のショーンはカメラマン志望ながら、金が無くレストランの駐車係を勤めながら、空き巣をして金を稼ぐ小悪党で、どこにも同情の余地が無く、感情移入しにくいキャラクターになっています。彼が監禁された女性を発見してから、急に善人になっているのが妙に苛立たしく、警察などに信用されなくても自業自得のように感じました。

一方、ケイルは独身のお金持ちであるが、裏では女性を監禁して「調教」するサイコパスな人物であり、全てにおいて完璧を期しており隙が全くありませんでした。ショーンに空き巣に入られた後も自宅に設置された無数の監視カメラによりショーンの行動の一部始終を把握し、警察の追及もあっさりかわします。

ケイルがショーンの動きを察知してから、ケイルはショーンの自宅に潜入し、ショーンのデータを入手したことで徹底的にショーンを地獄に追い込みます。ショーンの家族は仕事を失い、ショーンの彼女のヌード写真をネットにばらまくことでショーンは周囲の信頼を完全に失います。元々ショーンが悪いので自業自得でしたが、かなり悲惨でした。

それでもショーンは女性を助けようと動くところは覚悟が感じられて良かったと思います。

自業自得を体現した作品になっており、サイコパスのケイルの怖さが感じられて面白かったです。

鑑賞日:2024年4月23日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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