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イップ・マン外伝 マスターZのurugin777のレビュー・感想・評価

4.5
劇場公開以来久々の鑑賞。

マックス・チャン好きの為にある様な映画。
いやぁ、これは良いスピンオフだった。
映画のスピンオフ作品って言うのは時折ハズレが紛れ込んでいる場合もあるのだが…そこは流石経験豊富なユエン・ウーピン監督。
イップ・マンシリーズの良さを殺さずに作品を作り上げているのだから流石の力量である。
今の時代、ユエン・ウーピンに功夫映画を作らせたら右に出る者無しだと個人的には思ってる。そういえば今作の武術指導ってユエン・シュンイーが担当してるのね。

物語は「イップ・マン/継承」の後の話。
前作でイップ・マンに破れた詠春拳のチョン・ティンチは自らの武館を閉じ詠春拳を封印し、息子のフォンと小さな食料品店を経営していた。
ある時、地元マフィアに絡まれていた女性を助ける。その一件でティンチは目を付けられ…と言う話。

良くも悪くもよくある物語である、あとティンチが良いパパしてた。
まず出演者にドラマ版イップ・マンで主役を演じたケビン・チェンがマフィア役で出演、この役がまた腹立たしいの何のって…(笑)

更にその姉役にミシェール・ヨー、幾つになってもお綺麗で動きの華麗さも健在でした。
そして酒場の店長にシン・ユー、良い人役で見ていてちょっと(・∀・)ニヤニヤしていた自分がいる。
最大の敵にデイヴ・バウティスタ、あれは強い。あんなん目の前に居たら勝てんよ、マジで。

そして冒頭と途中にちょこっとユン・ワーが出てたのが嬉しかった!予告にも出てなかったから初めて本編を見た時はおぉっ!てなった。
最後に今作一二を争う推しのトニー・ジャー!あれカッケーぞ、出番はそこまで多くないけどめっちゃ推せるぞ。黒帽子と黒服堪んねぇ。

そして肝心のアクション。
予想以上の迫力だった。どのシーンも一定水準以上を保ってるのが本当に素晴らしい。
マフィアとの乱闘から始まりトニー・ジャーの戦い、ミシェール・ヨーとの戦い、そしてデイヴ・バウティスタとの最終決戦…。

どこを見ても飽きない出来だった。
そして一人一人のアクションに個性があって面白かった、ワイヤーを駆使した看板の上での戦いも素晴らしいし、トニー・ジャーはムエタイの動きを完全に殺さずに生かし、ミシェール・ヨーの動きは華麗で見ていても素直に美しいと感じた。更にデイヴ・バウティスタに関しては巨体を生かした動き、幾ら攻撃しても微動だにしない立ち振る舞いはどうやって倒すのか常にハラハラしてた。最後は少し呆気なかったけど。
もうちょっと詠春拳を全面に押して欲しかった気もするけど、ティンチの心境とかを考えると詠春拳を解放した場面はあのくらいで丁度良かったのかもしれない。

これは傑作ですよ。マックス・チャンの動きも素晴らしいのでドニー・イェンの詠春拳とはまた違う良さがあります。
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