みてべいびー

LETO -レト-のみてべいびーのレビュー・感想・評価

LETO -レト-(2018年製作の映画)
3.9
「無意味な歌ってすごくないか」
観たあとAll the Young Dudes聴きながら夜中に一人で踊った。大好きな音楽たくさん出てきて幸せの一言。バスの中のPassengerがすっごく好きだったなぁ。マイクのLiveで観客がめっちゃ盛り上がるのも、アルバムカバーのパロディみたいなのも最高だった。創造性に溢れてて自由で革命的だね、完全に監督の信奉者になった。
おしゃれ、とかいう以上に残るものがある。実話を基にしてるからって言うのもあるけど、出てくるロッカーたちが短命なの切ないね。やっぱり魂削って生きてたんだろうな。
ナターシャがヴィクトルに惹かれていく過程がよく描かれてて感情移入しやすかった。トマトの場面好き。
でもナターシャとマイクの関係すごいなぁと思った。というかマイクが寛容で大人なんだよな、年上なのもあるだろうけど。
ナターシャ「彼とは10代の恋愛と同じよ、手をつないで歩く、そして時々キスを」
マイク「手をつないで歩く方が危ういと分かってるだろ」
ナターシャ「やめて」
マイク「君と古城に暮らすのが夢だった、でも実際は共同住宅に警備員の給料」
ナターシャ「私には十分よ」
この会話の場面が恋愛の本質みたいなものを捉えてる感じがしてすごく良かった。
あとマイクがヴィクトルに「曲は世に出て初めて音を奏でる」って諭すところも。
たったワンショットで登場人物たちの関係性が見えるところが無駄がなくて秀逸。切ないけど、元気にもしてくれる映画。また何度も観よう。
みてべいびー

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