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COLD WAR あの歌、2つの心のNEPPYのネタバレレビュー・内容・結末

COLD WAR あの歌、2つの心(2018年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

一言で言ってしまえばベタなロマンス。
けれど、多くを語らないそのストーリーを読み解いていくとあまりにも深く、美しい、そんな作品だった。
モノクロの映像を彩る音楽、その全てが鮮やかで、絵画を見ているような感覚に陥った。民族音楽もジャズも、どれも素晴らしくて心地よかった。

88分で語られる二人の15年間。
短くもなく長くもなく、ただ上映後に88分という数字を見て本当に…?と感じるくらい濃密な88分。

ピアノを弾くことも出来なくなってしまったヴィクトルと、歌うことに喜びを見出せなくなってしまったズーラ。でも二人には互いを愛し続ける気持ちと同じに“音楽”がそこにあり、また音楽が二人を強く繋いでいたものでもあった。
その音楽が命尽きてしまったことと共に、二人の愛も、また引き裂かれてしまう前に“永遠”の中に閉じ込めてしまったのだと思った。
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