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COLD WAR あの歌、2つの心のkazu1961のレビュー・感想・評価

COLD WAR あの歌、2つの心(2018年製作の映画)
4.0
▪️Title :「COLD WAR あの歌、2つの心」
Original Title :「Zimna wojna」
▪️Release Date:2019/06/28
▪️Production Country: ポーランド・イギリス・フランス合作
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record :2020-022
▪️My Review
「オヨヨ~(イ)♪」というフレーズが印象的なこの歌は、劇中、何度もバージョンを変えながら登場し、頭から離れなくなること必至ですね!!ポーランド語でオヨヨ(ojo joj)は驚きを表す話し言葉なんです(桂三枝(文枝)はグローバルだったんすね(笑))。。すいません素敵な作品なのに。
「結局、⼤きな疑問は、永遠に続く愛の可能性はあるのか?愛は、⼈⽣を、歴史を、この世界を超越することができるのか?」とパヴリコフスキ監督が語るように、過酷だがドラマティックでもあった時代に⾳楽で結ばれ、互いへの燃え上がる愛だけは貫こうとする2⼈を描いた作品です。
極限まで省略された物語(1時間28分)と抑制されたカメラワークにもかかわらず、全篇に湛えられるこの豊かさと艶やかさは、最早、凄いとしか言いようがないですね。
それもそのはず、本年度アカデミー賞3部門(監督賞、撮影賞、外国語映画賞)にノミネートされました。心と五感を刺激する極上のラブストーリーです。
光と影のコントラストでモノクロなのに鮮烈としか言いようのない映像と、愛し合う男女の引き裂かれてはなお一層求め合う行方の分からないストーリー展開、さらに二人の心情を奏でる音楽が絶品ですね。繊細な物語とそれに匹敵する美しい映像によって、短い上映時間を無駄にすることなく、さらに、本作のほろ苦い後味を引き立てることに成功しています。
ポーランド映画で初のアカデミー外国語映画賞に輝いた「イーダ」のパベウ・パブリコフスキ監督作品で、すでに2018年・第71回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞しています。
民族音楽として、また切ないジャズバラードとして、劇中何度も流れる「Dwa Serduszka Cztery Oczy(二つ、四つの目と心)」は、時代に翻弄された恋人たちの言葉では伝えられない想いを語り、観る者に強烈な余韻を残します。。

▪️Overview
ポーランド映画で初のアカデミー外国語映画賞に輝いた「イーダ」のパベウ・パブリコフスキ監督が、冷戦下の1950年代、東側と西側の間で揺れ動き、時代に翻弄される恋人たちの姿を、美しいモノクロ映像と名歌で描き出したラブストーリー。2018年・第71回カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した。ポーランドの音楽舞踏学校で出会ったピアニストのヴィクトルと歌手志望のズーラは愛し合うようになるが、ヴィクトルは政府に監視されるようになり、パリへと亡命する。夢をかなえて歌手になったズーラは、公演活動で訪れたパリやユーゴスラビアでヴィクトルと再会。パリで一緒に暮らすが、やがてポーランドに戻ることに。ヴィクトルは彼女の後を追ってポーランドも戻るのだが……。(映画.com参照)
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