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ブラック・クランズマンのバロウズのレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
4.3
野心に溢れる新人黒人警官がユダヤ系白人警官とタッグを組み、白人至上主義団体のクークラックスクラン(KKK)に潜入するお話。

コミカルな冒頭のシーンから軽い気持ちで見始めましたが、スリルと笑いと問題提起に満ちた非常に見応えのある映画でした。
KKKについては白装束で十字架燃やしたりするレイシスト集団ってぐらいのイメージしかありませんでしたが、内部に潜入する過程や会員カードの入手法、入団の儀式など興味深かったです。
スパイクリー監督らしく政治色強め。潜入捜査モノの緊迫感はしっかりと保ちつつも、ところどころコメディ要素も挟み、ラストはドキュメンタリー映像で残酷な現実を突きつけ幕を閉じる。「グリーンブック」の後に見たからか余計に重く感じました。
白人英語と黒人英語の使い分けが肝になってくるので、たぶん発音の違いが分かればもっと楽しめたんだろうな…。

KKKのメンバー達が「國民の創生」を見て大喜びするシーンとか「イングロリアスバスターズ」でプロパガンダ映画を見て狂喜するナチ幹部と完全に重なる所も面白いですね。
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