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ブラック・クランズマンのochoのレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
4.5
1970年代に実際にあった話が元になっていて、全体を通してはKKKに黒人警官が潜入して悪事を止めるという痛快な物語です。

KKKは子供時分に「風と共に去りぬ」を見てから知っていたのですが、ユダヤ人に対しての差別もしていた事はここで初めて知りました
冒頭に出てくる映像は「風と共に去りぬ」からの引用で、映画やメディアが差別を助長したというスパイクリー監督のメッセージであり、
また、最後に突きつけられる、編集なしの映像はまた、それが、南北戦争時代から現代まで、何度も何度も繰り返す問題であることを突き付けます。

KKKのトップ、デヴィッド・デュークが使う煽り文句
「Make America great again!」「American first!」
どこかで聞いたことあります。
インターナショナルを称賛した時代を経た後のコロナ、そこから炙り出される、静かなレイシズム、そんなものも感じました。

また、「ブラック・クランズマン」と一緒に語られることの多い「グリーンブック」
同じアカデミー賞で争ったこの二作品ですが、後者は希望を見いだせる一方で、少しまろやか、前者は差別や暴力が今なお続く、私たちの問題であることを突きつけてくる映画です。
今回たまたま同じ時期に観ましたが、是非一緒に見ることをお勧めします。
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