ringo

存在のない子供たちのringoのレビュー・感想・評価

存在のない子供たち(2018年製作の映画)
4.3
漠然といつか子どもが欲しいと思ってるけど
なんで私は子どもが欲しいんだろう。

家族をつくりたいから?
子育てをしてみたいから?
いつか老いる自分を支えて欲しいから?

例えばまさに今、こんな世の中に生まれる子は
幸せに、満足に生きられるのだろうか。

子どもが欲しいなんて大人の勝手な欲望でしかない。
もしかしたら子どもは、たとえ日本でも
なんでこんな時代に産んだんだって思うかもしれない。


この映画でゼインが子どもの表情になるのは一瞬。
言葉は悪いけどその目はずっと死んでいた。

色々な境遇の親がいて、
親も生きるのに精一杯で泣いている。
ゼインよりも涙をポロポロと流す。

「胸が痛い、心にナイフが刺さったみたい
もう顔も見たくない、心がないのか」

“存在のない子供”なんて
この世界に1人も居てはいけない。


ただ、この映画を観てもまだ
私は子どもが欲しいと思っている。

少なくとも私は、
なんで私を産んだんだなんて思ったことは一度もない。

産んでくれてありがとう。
あなたのもとに生まれてこれて幸せだ。
いつか自分の子どもにそう思ってもらえるように
精一杯考えて生きていくしかない。
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