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存在のない子供たちのmaruのレビュー・感想・評価

存在のない子供たち(2018年製作の映画)
3.9
あまりにも痛々しい現実。
子どもでいることを許されなかった子どもたち。

俳優ではなく、現地の人たちが演じていることで映画が生々しくなり、フィクションとノンフィクションが曖昧になる。

ゼインの陰がかかった瞳に、この世の汚さが映し出されているようで、胸が苦しくなった。
過酷な環境下、遊ぶことを知らず、学ぶことを知らず、ただ生き延びるために働き続ける中、自分よりも弱い者たちを守ろうとするゼインは、どこで人を愛することを学んだのか。
ヨナスを手放した時、泣くわけでも、言葉に出すわけでもないのに、手放すまでの葛藤と手放した後の虚しさが強烈に伝わってきて悲しくなった。
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