ゆう

存在のない子供たちのゆうのレビュー・感想・評価

存在のない子供たち(2018年製作の映画)
4.8
映画の中の話ではなく、今も世界のどこかで起こっている出来事。終始辛く苦しい思いで鑑賞。でも目をそらせてはいけない現実。             
産んだ罪で親を訴える、果たして親は悪いのか?もちろん、愛情や責任を持って育てられないのに産んだことは罪に違いないが、親もまた被害者ではないか。あの酷い親だって、ゼインのような子供時代だったに違いない。        
中東の貧民層のリアルな現実を、この映画から知ることができた。結局子供が幸せに生きるには、平和な安定した世の中でなければならないし、親も含めた教育こそが必要であろう。            
「みんなに愛されて尊敬される、立派な大人になりたかった」というセリフと、ラストの笑顔が頭を離れない。涙なしには観れないし、現実を知ることしか出来ない自分の無力さをひしひしと感じる秀作だった。
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