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存在のない子供たちの010101010101010のレビュー・感想・評価

存在のない子供たち(2018年製作の映画)
4.0
まず、主人公の男の子が凄い。特に彼の目。女優もまた凄い。ただならぬものがある。
…と思ったら、ほぼ全てのキャストが、実際の役柄と同じような境遇で暮らしている素人とのこと。
セミドキュメントというわけではないが、フィクションというにはあまりにリアルに映る場面もあり、製作陣がこの作品にかける強い覚悟と切実さを感じた。

中東映画・子供が主人公・ドキュメンタリー要素もある、といえば80〜90年代に一世を風靡したイラン映画を思い出すのだが、比較するのも野暮かもしれないが、現代社会の現状からして、あの頃よりも一層過酷で苛烈な現実を、リアリティを持って描かざるをえないようなところまで来てしまっていることを痛感させられた。
観れてよかった。