Tuna

存在のない子供たちのTunaのネタバレレビュー・内容・結末

存在のない子供たち(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

息が詰まるようは映画だった。
豊かな日本では考えられない、貧困国での実情がリアルに描かれていた。
学校に行くことも許されず、働く毎日。
11歳の妹が無理やりおっさんに嫁がされる…胸糞の悪い話だが、そこでは常識として通用するようだった。妊娠させられ、大量出血の果てになくなってしまう。身分証がないから医療を受けることもできない。
息子を奪われないためには身分証の偽装をしたい、でもお金がない、母親の葛藤がまたリアルで辛かった…彼女が捕まってしまって帰ってこない中、なんとか赤ん坊とともに生き抜こうとする。自分の食べ物より赤ん坊のミルクを優先する、ゼインの優しさが垣間見れて、、明らかにシリア人でないのはわかるだろうに、食料支援をくれたり、洗ってくれたり…ところどころホッとできるシーンがあった。
神様は奪いもするが与えもするのよ。新しく妊娠したの。サハルと名付けるわ。
ゼインは人の心がないと憤る。
冒頭、親を訴えるシーン。僕を産んだ罪という。どういうこと?、ハテナから始まるが、息の詰まるような少年の人生の一部始終を見て納得できた。世話できないなら子供を作るな。至極真っ当なことだけれど、当の本人がそれを言うのは切ないよなぁ。
Tuna

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