これは、胸が締め付けられるような悲しみに包まれる作品。
予告編で、少年が自分を生んだ罪で両親を訴えるシーンがあまりにも衝撃的なこの作品。
本編は、それを越える過酷で悲惨な現実を一人の少年を通して目の当たりにすることになる。
その主人公の少年が、本当に素晴らしい。
少年の目の輝きに心を鷲掴みされてしまう。
その光は希望でも絶望でもない両親に対する強い怒りで観ている者の心を容赦なく切り刻んでくる。
愛情からもっとも遠いところで輝く少年の瞳は痛く切ない。
近年稀に観る凄い作品に心を奪われてしばらく座席から立てなくなってしまった。