たた

存在のない子供たちのたたのレビュー・感想・評価

存在のない子供たち(2018年製作の映画)
5.0
「人に好かれたり尊敬されるようになりたかった。でも神様が望んだのは、僕らがボロ雑巾同然でいることだ」

重たい…
愛嬌たっぷりの赤ん坊ヨナスの存在と(最年少助演女優賞もの)、ゼイン君のラストカットに、ほんの少し救われた気持ちにはなります。
けど…やっぱり全編通して悲愴感に満たされていて。
両親はうんこカスかも知れないけど、必ずしも子供を憎んでるわけじゃなくて、必ずしも悪気があるわけじゃない。だからこそ逆にタチ悪いかも…

程度の差はあっても子どもの貧困や虐待は日本にもあって、他人事じゃない、と言いたいとこですが、
僕にとっては所詮、実質的には他人事なのです…僕自身が、こういう問題を生で実感できる所にいないし、
映画を見て何を感じようが何を語ろうが、ここでどんなレビューをしようが、蚊帳の外からの言葉だし問題を抱えた人たちの力にはならないのです…

でも、たくさんの人がこの映画を見てくれたら、こういう問題に少しでも関心を持ってくれたら、世の中が良くなるきっかけになるかも知れない。監督やスタッフもそういう思いのはず。

というわけで、(というわけじゃなくてもですけど)満点にします。
平均点がちょっとでも上がれば、高評価だから観ようかなって人が増えるはず…
たた

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