ぱんだまん

帰れない二人のぱんだまんのネタバレレビュー・内容・結末

帰れない二人(2018年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

展開の早さに置いていかれそうになるが、大胆かつ繊細な描写に唸ってしまう作品。

チャオの健気さとジンの不器用さが織り成す調和と不調和のバランスが、不思議にも物語が進む度に身に染みる。当たり前の日々が終わる時、それはそれまでの全ての当たり前を大きく崩してしまう。2人を隔てた刑期は、たとえチャオやジンの芯が変わらなくとも、取り巻く環境や彼らの生活、そして彼ら自身さえも劇的に変えてゆく。

中国を舞台にした広大な自然や世界観とは裏腹に、かえって矮小で狡猾な人間像が浮かび上がる。長い月日を描きながらも、変わらない心情を上手く映し出す。そんな映画かなと。
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