ジョジー

Sorry Angel(英題)のジョジーのレビュー・感想・評価

Sorry Angel(英題)(2018年製作の映画)
3.9
1993年パリに住む作家のジャックと、レンヌという街に住む学生のアルチュール。映画館で出会いあっという間に恋に落ちたふたり。
少しずつ彼らの置かれた状況や交友関係がみえてきて、一筋縄ではないいかない恋の予感。
まだ同性愛にもAIDSという未知の病気にも理解が足りなかった90年代はじめ、映画『BPM』で取り上げられていたアクトアップの活動にも少しだけ触れられていました。
あの作品の背景を思うと同性愛者には厳しい時代だったと想像ができます。ただ、ジャックとアルチュールを取り巻く人たちはかなり理解があり、彼らの気持ちを尊重してくれてて、だからこそやり切れなくなるところもあったのかも…。
アルチュールの真っ直ぐで無邪気とも思える言動でジャックは嬉しい反面つらさもあったのだろうと。
母国語なら気恥ずかしくなるだろう詩のような台詞、そこにフィットした楽曲たち、美しくエモーショナルな映像、少々長く感じたのは確かですが、個人的には好きです。

クリストフ・オノレ監督の自伝的作品でもあるようですね。『今宵、212号室で』でもタッグを組んだヴァンサン・ラコストもそうですが、また違う一面をみれる作品でした。良かった!

2020年劇場鑑賞44本目
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