これは、何と言うか、今までに味わったことのない、なんとも形容しがたい衝撃と、妙な余韻の残る映画だった。実際に起こった事件から着想を得ているという事実もまた驚き。
犬を扱う仕事をしている男が素行の悪い男のイヌになってるという、二重の意味でのこのタイトル……なのかな? マルチェロはシモーネのことを友達と言ってるけど、絶対に友達関係じゃない。少なくともシモーネは友情を抱いていないことは明らか。
多種多様な犬と娘の可愛さ以外はほぼ不快感しか覚えない内容で、万人向けとは言い難いが、非常によくできた作品であり、嫌な気分になるんだけど、観なければよかったとは思わない。
お勧めしづらいけれどお勧めしたい。