めっちゃ暗い映画。後味の悪い作品を見て、見終わった後に陰陰滅滅とするという感じが結構好き。
主人公の平凡な日常がどんどんと不条理へと引きずり込まれていくストーリー。暴力的でサイコパスとも言える悪い友人を持ってしまったがために主人公の人生がどん底へと堕ちていく。
「主人公があの時違った行動をしていれば！」みたいなシーンばっかりなので見ていてもどかしさと遣る瀬無さが半端ない。
悪い友人シモーネのキャラクター性も物語に暗い影を落としこむ。常識がまったく通用しないし主人公を都合のいい道具位にしか思っていないから心根の優しい主人公とのやり取りも見ていてすっごい嫌な気分になる。また、彼がいる事で街全体に害悪をもたらすからこのキャラが居るだけで全体的に重苦しい雰囲気が漂ってる。
この映画の終わり方も救いが無い。後味は悪いんだけど「後味が悪い」以外にも別の感情を抱かせるような終わり方だった。
