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こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話のseiのネタバレレビュー・内容・結末

2.5

このレビューはネタバレを含みます

鹿野靖明の純粋さが随所に現れており、鹿野という人物に感情移入し、その純粋な言動に憧れを感じた。また、周りの人物の言動にも共感することができた。それに加え、鹿野靖明の人生物語が最初から最後まで無駄無く綺麗に並べられていて、テンポ良く起伏もあり観やすかった。
上記の感想が、“こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話’’を鑑賞して私が抱いた全てだった。
これ以上でも以下でも無く、これだけの感想しか抱かなかったのは、制作者が“このように見て下さい’’とこちらを丁寧に道案内してくれたからであり、迷うことなくゴールまで辿り着いてしまったが故の結果だったと感じた。
その点が、私はとても寂しく感じてしまい、制作者から“ここで笑って下さい’’ “ここで泣いて下さい’’と言われながら観ているようで、私の考えや気持ちが入り込める入口が最後まで見当たらなかった。
最初に述べた感想で、鹿野靖明の純粋さに感情移入し、憧れを感じた。と書いたが、そのような感情に操作されただけであって、自分で考え導き出した想いではないように思えた。
作品は、ちゃんと面白かった。しかし、何かを持ち帰るということはできなかった。
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