これまでも黒人の暴動事件を扱った作品は多いが決まって暗く重い作品が多い。
しかし、この作品は少し違う。
きっかけになる事件や暴動そのものは悲惨であるが、同時に暴動が起こっている最中にもそんなことには関係なく無邪気な笑顔を振りまく子供たち。
そんなシーンを描くことで、もっと上手く共存出来なかったのかと思わざるを得なくなる。
その他にも、つらいシーンのあとには意図的にホッコリしたシーンを入れて冷静を保ちながら最後まで描ききっている。
実際の暴動の中でも、冷静に視野を広げてみれば滑稽な行動をしている人がたくさんいたのではないだろうか。
そこに視野を広げれば、一瞬に熱は冷めたかも知れない。
集団心理は、恐ろしいが一歩引いてみることの重要性を教えてくれているように感じた。