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天国でまた会おうのyamatakeのレビュー・感想・評価

天国でまた会おう(2017年製作の映画)
4.1
2019/劇場鑑賞84本目

第一次大戦時のフランス。エドゥアールとアルベールは戦場を共にしていた。アルベールを庇い負傷したエドゥアールは顔の半分を失ってしまう。戦後も行動を共にしていた彼らは、帰還兵に冷たい世間を騙して一山当てようと記念碑詐欺を企てるが…というお話。

これは大穴でした。期待してなかったですがめちゃくちゃ良かったです。
複雑な人間関係や詐欺計画を上手く簡潔にまとめた脚本、滑らかに動く長回しや構図の素晴らしい撮影、奇妙な仮面や豪華な衣装などの美術、快調なリズムの音楽など、とにかく演出が素晴らしかったです。見とれました。なんかPTAチックな感じがして個人的に好きです。

物語は主人公はいますが、群像劇的な感じで登場人物それぞれに濃いバックグランドがあります。それが交錯していって良いドラマになっていきます。
で、仮面の男、エドゥアールと彼の父の間にあるドラマが結構胸アツなんですが、他の登場人物のドラマや詐欺計画などを描く内容が多いため、それぞれが軽くなってしまってます。もっと尺を伸ばすか、一つのドラマにフィーチャーして上手くまとめられればもっと化けてたかもです。

あとエドゥアールを演じた人の演技が凄かったです。仮面をつけてて言葉を発せられないのでサイレント期のような誇張した演技をしてるんですが完璧でした。途中で女性のように演技してるところもナイスです。

ベスト入り確定!
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