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書くが、ままのcoroのレビュー・感想・評価

書くが、まま(2018年製作の映画)
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ままならない14歳の青い春。自分の想いをノートに書くことでしか表現できない少女のひと夏の成長を描いた物語。

ほんの少し触れただけでも壊れてしまいそうな主人公の少女を演じているはずの少女の存在自体がもうすでに儚い。無表情の中に感情があるような、そんな役者さん。

純粋さゆえに脆さを隠すことができない少女。そんな少女のイノセントな輝きを無邪気にくすませていく不純な少女たち、そのどちらの純も見ているのが辛い。嫌悪感を振り払い、走りだしたイノセントな情動を追いかけていると、鬱屈とした気持ちを浄化してくれる風が吹く。たとえそれがありふれた光景だったとしても、きっとみんな許してくれる。
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