ゲシュタポに捕まった夫を待つ作家マルグリットの話。実話。どんな手を使ってでも夫の情報を得ようとする反面、純真さが感じられない。心がどこにあるかわからない宙をういているような心情は詩のようでもあり、自分を見つけるための独り言のようでもある。その訳はラストに明かされる。やはりそうだったのか。生きがい、死を受け入れない為の建前、希望を持ち続けるため。私にはわからない。ただ、皆、待つも探すも理由は様々なのだ。脇を固める俳優陣も渋さの塊揃いで見ごたえあり。娘を待つ母親役のシュラミット・アダールが素晴らしかった。
