ワンシチュエーションもの。
物語のアイデアとしては、かなり面白味が強いけど。この手の展開は、タラちゃんの成功を始めに。タラちゃんにインスパイアされた人達が辛酸を舐め続けている気がしてならないよね。
こういう作品の魅力って、登場人物達の会話の面白さが重要になってくると思うの。タラちゃんの作品は、その点で他の追随を許さないよね。彼の独特のセンス。それは、ジリジリとヒリヒリする嫌悪感とブラックユーモアではないか。そして、それを際立たせる場の空気感と雰囲気の演出力なのかと。
この作品には、それらが欠けている。
閉塞感と緊張感の演出が弱く感じてまうの。やはり、筋書きの面白さを活かしきれてへんのかなぁと。
でも、この作品が見せたかったのは演出ではなく本質なのかもしれない。
原題が"THE EYES"であるし、作品の始まり方と終わり方からも。
タラちゃんの作品から感じるのは、"因果応報"的なもので。より情緒に支配されているのに対して。この作品から感じるものは、もっと俯瞰的な"犯した罪に対する裁き"であるから。そもそもが違うのか…。
だったとしても、いろいろ物足りなさを感じざるおえない作品だったよね。
偉大なる松本人志は、"笑いとは緊張と緩和"と仰っしゃられておりますが。映画も、"緊張と破壊"が大切なのではないかと思うのよね。緊張感からの解放の仕方、それのギャップの大きさに。心が刺激されるのではないのかなん。
Cast(役者·キャラ) 2.5
Story(物語) 3
Architecture(構成) 2
Picture(画) 2
Acoustic (音) 2
23-115
