超絶低予算で話題になったゾンビ映画。
他の一般的なゾンビ映画と違うのは、人間目線ではなくゾンビ目線なところ。
主人公のコリンくんは、おとなしい部類の草食系ゾンビ。
(人の耳はむしりとって食うけど)
せっかく美味しそうな食事(人間)にありつけそうな時も、ちょっと恐いゾンビに威嚇されただけで諦めちゃう。
(対するコリンくんの威嚇は仔猫レベル)
そして、めちゃくちゃ弱いのに生命力は高め。
(すでに死んでるのだけども)
そんなコリンくんが、ひたすら閑散とした町を時に恐い人間たちに襲われながらも、ひたすら彷徨い続ける「コリンさんぽ。」な映画。
前半はのんびりした散歩のシーンが続いてちょっと退屈。
(でも歩く街並みは美しい)
後半に入るとコリンくんの孤独感も相まって、とっても切な系なゾンビ映画に。
そんな切ないポイント。
①せっかく再会した姉ちゃんもコリンに噛まれてゾンビになっちゃうシーン。
実家の同じ部屋に入れられるコリンとお姉ちゃんゾンビ。
お互い自覚がないので部屋の扉が開くとそれぞれ別の道へ。
(袋を被されたコリンの、袋の中からの映像好き)
②とっても恐い人間の集団に襲われるコリン。
無抵抗でボコボコにされながら、顔もビロビロになりながら、それでも立ち上がり何処かへ向かって歩いていく。
もうこのあたりから「コリン頑張れ!」みたいな気持ちになってる。
━━そしてコリンがたどり着いた場所は生前、彼女さんと楽しく過ごした家。
ラスト横たわる彼女さんゾンビの隣に座るコリン。泣けた。
画質最悪手ブレ最悪。それでもアイデアと映画を愛する者たちが集まった熱意、コリン役の俳優さんの演技、音楽も良かった。
何となくだけど2回観てほしい作品。
※実際は参加した俳優さん・素人さんもノーギャラ、交通費、特殊メイクの道具など持ち込みによる経費削減。
カメラもPanasonicの家庭用ビデオカメラ。
手ぶれについても、キャスト不足をごまかすためなど、低予算ゆえの苦肉の策っぽいですね。
(メイキング、監督のインタビューより)