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アースクエイクバードのlpのレビュー・感想・評価

アースクエイクバード(2019年製作の映画)
2.5
アリシア・ヴィキャンデルが主演を務めた日本を舞台にしたサスペンス。

アリシア・ヴィキャンデルが来日するということもあって、今年の東京国際映画祭の目玉の1つとなった今作。映画祭での上映は他の作品を優先してスルー。Netflix限定配信と聞いていたので、もう観られる機会は無いだろうなぁ・・・と思っていたら、何と配信に先駆けてアップリンクで1週間限定の上映があったので、このチャンスに鑑賞することに。

舞台は1989年の東京。
発見された身元不明の死体が、行方不明の友人ではないかと疑われ、主人公(アリシア・ヴィキャンデル)が警察に連行されるところから幕を開ける。
映画はそこから過去へと遡り、主人公が抱えるトラウマや、謎めいた写真家の恋人を巡るエピソードも交えつつ、事件の全容に迫っていく・・・。

まず、ストーリーは正直なところ物足りなかった。
過去にトラウマを抱えるキャラクターを主人公に据えたサスペンスとして、手垢の付いた話に映り、新鮮味をほとんど感じず。途中は少し退屈してしまった。

その一方で、アメリカ映画であることも踏まえると「1989年の東京を再現」という観点では大健闘している。
建物や信号といったところには、さすがに現在の日本の風景が顔を覗かせているけれど、人の服装や髪型などはエキストラに至るまで気を配っており、世界観の構築にかなり力を入れていることが伝わってくる。スマホが視界に入るシーンも無かった。
監督が1989年頃に実際に日本に住んでいたことも影響しているとは思うけれど、技術の面では美術監督を務めた種田陽平の力も大きいはず。アリシア・ヴィキャンデルの日本語も、少し片言ではあるけれど、聞き取れないレベルではなくかなり巧い。

気になる方は15日(金)からNetflixで配信されるのでぜひ。
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