誰しもがこのジャケから多くを期待する事はないと思う。
映画はまずオープニング。
八割がたここでハマるかハマらないかは決まるし、最初こそ良かったものの続かない作品も多い。
本作は昨今流行っていると言えるカントリーサイドの憂鬱や貧困や不安を美しい映像で追い、夜空からの閃光で物語を煽る。
「失ったものは帰ってこない」
その諦念や悔恨や寂寥感が見え隠れする。
でも前に進むんだよ。
ストーリーが動き出してからはやや冗長だけれども、予算が通ってるのはプロット故だから致し方なし。
「クロニクル」的な強く印象に残るシーンが数箇所あればそれで充分だったのだが、その点は少し残念。
デビッド・ロバート・ミッチェル的資質というかフォロワー的要素も感じられるこの監督は次作以降が楽しみ。
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準主役のテオドール・ペルラン君は声質も相まって存在感強い。
おばあちゃんが正気を取り戻したシークエンスで思わず涙が。