せいか

アラジンのせいかのネタバレレビュー・内容・結末

アラジン(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

金ローで放送されてたので観る。日本語吹き替え。
実はいまだに元のアニメ映画の方も(記憶にある限りでは)未視聴なので、人生初ディズニーアラジン。
元のアニメ版と展開とかいろいろ異なるようだが、この実写版を観ていても、アニメ向きなんだろうなあとはしみじみと思った。あと、多分、吹き替えよりも字幕で観る方が自然そうにも思えた。吹き替え、ところどころ違和感がある。

最初から最後まで、あー、ディズニーだわーという感じ。褒めてはいない。子供騙しと言えば子供に失礼だが、その程度かそれですらないというか、深みはまっっったくない。現代的な問題(ジェンダーとか)を意識しているようだが、そこを全くうまく物語に乗せていないというか、ペラペラの一言に尽きる。貧しさとか、治世とか、人としてのあり方とか、いくらでも調理しがいのある要素があっても殆ど無視してるようにすら思った。つまるところペラペラ。

ただ、ジェーファー(※訂正 ジャファー)が最初にランプをアラジンから奪い取った時にイアーゴが「もう二番目じゃないよ!」と言ったところはちょっとグッときてしまった。
ジェーファー(※訂正 ジャファー)の言動も全体的にご都合的すぎて(とことんライトにフワフワにやるくらいでいいものなのかもしれないが)、やはりこの作品が好きにはなれないとは思いもしたが。

あと、魔法の絨毯は素直にかわいかった。幸せに共に生きようと思ってしまうやつ。

表面で対象を捉えるなというのがこの物語の肝のつもりなのかもしれないが、最初から最後まで上っ面しかなかったよな……と、最後のダンスシーンも観ながらしみじみ思った次第である。


あと、猿のアブーはアラビア語で「父」を指し、そこはアラジンの父代わりでもあったというような話が作中で拾われていたので納得だが、オウムのイアーゴは明らかにシェイクスピアの『オセロ』のイアーゴ(悪意の塊といった人物だといえる)からきているはずだが、少なくともこの実写版からはオウムの役割がそういう意味で物足りなく感じもした。アニメの方は出番の量が段違いらしいので、たぶんもっと名は体を表すをしているのだろうか。
せいか

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