HAYATO

スパイ in デンジャーのHAYATOのレビュー・感想・評価

スパイ in デンジャー(2019年製作の映画)
3.8
2024年35本目 
Only on Disney+
2021年に閉鎖された『アイス・エイジ』などで知られるブルースカイ・スタジオが手がけた最後の映画
凄腕スパイのランス・スターリングは、ある任務で押収した最新鋭の武器を横流ししたという濡れ衣を着せられてしまう。事の真相を追求するうちに、世界の平和を脅かす恐ろしい陰謀を知ったランスは、情報局をクビになったばかりの若き発明家・ウォルター・ベケットを頼ることに。
最近『ニモーナ』で話題沸騰の御二方・トロイ・クアン&ニック・ブルーノは本作が映画監督デビュー作。
『アラジン』のウィル・スミスとMCU『スパイダーマン』シリーズのトム・ホランドが声優を務めている。
王道のスパイアクションなのかと思いきや、「透明になる薬」を飲んでピンチを乗り切ろうとしたランスが、手違いでハトの姿に変身しちゃうという突拍子もない設定のお話だった。
『ミッション:インポッシブル』や『007』等の有名スパイ映画のパロディに留まらず、『メン・イン・ブラック』や『キル・ビル』、『ワイルド・スピード』、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』など、多様な映画を思わせるオマージュが色々あって実に楽しい。
アニメだからこそできる演出が至る所に施されていて、実写でやったら恐怖映像になっちゃいそうなものもコミカルに映すことに成功している。
子供が大好きそうなしょうもないユーモアが盛り沢山で、鳩から人間の姿に戻ったランスがつい鳩の歩き方しちゃうシーンがめっちゃおもろい。
ハトが「平和の象徴」であるためなのか、ウォルターの開発した武器が悉く平和的であるのが印象に残り、平和的なテクノロジーで世界を変えるという彼の信念は、争いの絶えない今の世の中に広がってほしいと思わずにはいられない。
一匹狼を貫いていたランスが、ウォルターやハト仲間と共に巨悪に立ち向かう展開に、「連帯」の大切さ、素晴らしさを教えてもらった。
ウォルターが韓流オタクであるのが「今どきの男の子」って感じで微笑ましく、ライブに行ったことのあるニワカONCEの自分としては、ウォルターがTWICEの曲を聞いているのがなんだか嬉しかった!
HAYATO

HAYATO