このレビューはネタバレを含みます
狂言師、歌舞伎役者、舞台役者、落語家、ミュージシャン、俳優と様々な演技ができる人達が集まっていて、客席から舞台を観ているような感覚にもなる不思議な映画でした。
ただのぐーたらな中年サラリーマンが実は仕事のできる人、という話かと思っていたら全然違った。
ある意味観客側、何も知らないミッチーと朝倉あきが「普通」で良かった。
ミッチーはいわゆる普通のサラリーマンで、普通の視点で疑問に思うことから始まる。
それが私たちと同じだったので、他のキャラが濃くても最後まで見れた。
「鬼が来る」という出だしのセリフが良かった。
野村萬斎の飄々としながらも実は苦い過去を持っていて強い信念を持っている演技が良かった。
笑い方が怖い笑。
やっぱり声の出し方が全然違くて、すごいなと感心してしまいました。
朝倉あきは演技が好きです。
最後に出てくる役所広司も一癖ありそうで、あの癖の強さが、エンドロールの野村萬斎のセリフをより一層盛り立てていると思いました。
日本の働いている人に見て欲しい映画です。