ヒロオさん

七つの会議のヒロオさんのレビュー・感想・評価

七つの会議(2018年製作の映画)
3.6
大企業グループの子会社・東京建電で起こる不可解な左遷。その裏に隠された真相を追及する話。

映画というより、ドラマスペシャルのようだった。
あらすじからして、重厚なトーンで展開されるのかと思いきや、かなりコミカルな作風だった。

演出がクドいのは鼻についた。
演技が大げさで、そのうえナレーションでの説明も過多なため、ここで冷めてしまう人も多いと思う。

描いている内容自体も、ザ・昭和のドラマという感じで既視感を感じる。 

ノルマを過度に追求する企業体質が生み出す、不正や隠蔽。
そして、会社で成果を残そうと奔走するほど、大切なことを見失っていくサラリーマンたちの葛藤や悲哀。

一定程度、日本社会の構造の本質を突いているが、パターン的というか、ステレオタイプ的すぎる感じはあった。

全体的に、昭和の感性の人間が作った感がプンプン漂う作品だった。

野村萬斎の演技はザ・曲者って感じだったけど、嫌いじゃない。
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