真っ黒こげ太郎

ピーターラビット2/バーナバスの誘惑の真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

4.2
今度は大都会で大泥棒だ!!!

そして昨日の敵は今日の友。




前作の後、ビアとトーマスが結婚。
トーマスもうさぎのピーター達の家族の一員になって、皆で絵本を描きながら平和に暮らしていた。
しかしトーマスがいつも父親らしく叱ってくるので、悪戯好きのピーターはうんざりし、何処か孤独な気持ちを抱えていた。

そんな中、ビアの書いていた絵本が大手出版の目に留まった!!!
早速皆で大都会へ向かうが、ピーターがその絵本でワル呼ばわりされていた事から、ピーターはますます苛立ちと孤独感を募らせてゆく。

そんな中、かつて父の知り合いだという泥棒ウサギ、バーバナスと出会う。
バーバナス軍団と共に食い物泥棒に勤しんで、孤独な自分を分かってくれる人が居たと感激するピーター。
色々あって森の動物達と共に大規模なドライフルーツ強奪作戦に参加する。
だが、冷酷なバーバナスによって森の動物達が見捨てられ、人間達に捕まってしまう!!!
またしても大変なことをしでかしてしまったピーターは、森の動物達を救えるのか!?




いたずらウサギのドタバタ大騒ぎを描いた、ファミリー・コメディ映画。
色々とぶっ飛んだ描写で話題となったモフモフウサギ映画「ピーターラビット」の続編。
前作が”色んな意味で”愉快だったので、今回も劇場へ行ってきました。


前作はやりすぎな人間VSウサギをド正面から描いてましたが、今回は一転して、大都会でコミカルな盗みを展開する、泥棒映画に様変わりしました。
今回、前作より「食い物泥棒」感が増し、策を立ててあの手この手で盗んだりと完全に食い物版の泥棒映画みたいになってる。
人間と戦う場面は小道具を使ったジャッキー・チェンさんのコミカルカンフー映画みたくなって前作のやりすぎ暴力感はかなりマイルドになりましたが、盗みの描写がやたらと軽快に描かれるし、相変わらず食い物奪いまくりで害獣呼ばわりされても仕方ない事ばかりやってます。w

また今回も後半でしっかりと”やりすぎ”たツケが回ってきて、前作同様にピーターが責任を取る為に行動するのですが、ここでマグレガーさんが前作以上に活躍し、ピーターとしっかり協力する展開になるのが実にいい。
前回ではお互いにライバル感を漂わせていたが、今回はお互いに歩み寄り、皆で問題を解決する。
ここら辺の展開は前作より格段に良くなってました。
前作では居ただけレベルな動物たちの出番がかなり増えてるし、人間2人も前作に比べるとかなり癖が減っていたし。
(まあ人間キャラは前作の癖が強すぎただけだが。)


そんなこんなで今回も楽しめる出来にはなっているけど、前作に比べるとかなりお行儀がよくなったというか、やりすぎ感は減ってたような気がする。
砂糖菓子でラリったり大都会で食料泥棒したりするウサギや、色々とメタ的で大人の事情を丸出しにしまくってる出版社など、相変わらずあちこちで毒や癖のある連中はいるのだが、主要キャラ達の争いが減り協力が多くなった分、前作であったブラックな癖がかなり抜けて(比較的)まともな連中になった。
前作であったやりすぎバイオレンスも鳴りを潜め、ジャッキーさんの映画並にコミカルになった事もあって、前作と比べてマトモになっていた。
(悪役の泥棒動物達も、ベッタベタな感じの悪党連中。)
私的には前作のやりすぎ感が地味に好きだったので、チョイ物足りなかったかな。
(まぁ、前作がやりすぎただけであって、こっちの方が普通なのだが。w)
まぁその分、保護者の皆々様にとっては前作よりは子供に勧めやすくなった…のかな?w



そんなこんなで、クセの強い映画ばかり見てるばかりに若干の不満は出てしまいましたが、基本的には前作同様に飽きることなく楽しめる作品です。
毒も(割と)抜けて、前作よりとっつき易くなったので、親御さんでも見やすくはなったと思うので、是非家族で劇場へどうぞ。

まぁ「まだまだ毒あるやん!」「十分やりすぎじゃねーか!」という保護者や奥様方の苦情を寄せられても俺にはどーにもならんし責任も取れませんが。w
俺はゲテモノばっか見てるような男だから、余り真に受けないでね!!!w