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エンド・ゲーム 最期のあり方のlily0x0のレビュー・感想・評価

3.7
最期の祈りを観たからかおすすめに出てきて鑑賞しました

今作では、終末期において、どのように死までの過程を生きるのか、何人かの症例を密着取材している作品になります。
治療をギリギリまで頑張って少しでも生きている時間を伸ばしたいのか、家族に生きてもらいたいから治療をあきらめられないのか、透析治療を止めて自然に死を待つのか
人によって本当に考え方が違いますし、家族の思いや本人の思いも違います。
医療者は、その気持ちに寄り添って、必要な情報を与えて人生における選択がしやすいようにしていきます。
ホスピスで、抗がん剤治療を選択した女性に対して、こんなデメリットやメリットがあるよっていうことをきちんと説明していた看護師が印象に残りました。
その人にとって後悔して欲しくないという気持ちがあるのがとてもよく伝わってきました。
こんなはずではなかったと思って欲しくないから、苦しんで欲しくないから、どうしても個人的な思いも入ってしまうのだろうなと思いました。

終末期におけるニーズとして、今後の起こりうることを知りたい、今の状況を知りたいという項目があります。
医療者は、常に第三者として客観的に今の状況を医師も看護師も伝えていました。
また、何度も何度もカンファレンスを開いて、後悔のないような選択ができるように支援していました。
本当に医療者の役割として、やりがいを持って働いているのだなとひしひしと伝わってきました。
手を握って医者が涙すると言う事は日本では多いことではない気がします
お互いが信頼関係を持ってチームとして成り立っているのがとてもよかったです

ドキュメンタリーって演技じゃないからそのものなんだよね
なので伝わってくる重みが違くてこれまた号泣してしまいました
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