似太郎

天使のたまごの似太郎のレビュー・感想・評価

天使のたまご(1985年製作の映画)
3.6
【結末なんか本当はどうでもいい】

どうも押井さんは「手法」と「題材」が上手く噛み合っておらず、アニメでこんな実験映画的な事をやるのかすごく理解に苦しむ。天使の女の子をストーキングする変質者の話か?これは?

取り敢えず作画とキャラデザは◎。世界観は厨二丸出しでちょっとドン引きする出来栄えである。鑑賞後は「やれやれ…」といった溜息が出る。

いわゆる青年的な鬱屈した心情を吐露したアニメだと思うのだが、押井自身が「本当はアニメなんて作りたくない」というジレンマというか一種の葛藤が見られてむず痒い感じが残る作品。新左翼の生き残りである押井のどっち付かずな【内的葛藤】が在るだけのカルト作。

この監督は自己愛性パーソナリティ障害にも近い気がする。なんか病的で気持ち悪い。

単なる「思いつき」をそのままアニメに仕上げたという意味では画期的だったのかも知れないが…それだけ。押井の「作家性」云々はこの際どうでもいい。😪💤
似太郎

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