蜷川実花だった。
芸術家という生き方を選んで、それで生き延びている人は、それだけで尊敬してしまう。
自分の感性を信じて、それを追求し続けることが、そしてそれが社会に評価され、しかも、稼がなくてはいけないということが、どれだけ大変なことか、想像するだけで息が苦しい。
原作があるということですけれど、カナコとダイナーは、それぞれ監督と藤原竜也を投影していたように思う。
監督の主張が強い作品になっているし、特に、ダイナーは、藤原竜也だった。彼は、選んで今ここにいるんだろうな。
本来ならば、個展で映像作品として上映されそうなアート性が強い作品を、商業映画にしてしまう監督の強さとバランス感覚の良さが好きです。