カニパン食べたい

Diner ダイナーのカニパン食べたいのレビュー・感想・評価

Diner ダイナー(2019年製作の映画)
2.2
雑だな〜っ。と開始1分で。キャッチーだけど雑。ちょっと面白い文化祭映画。90年代育ちとしては決して嫌いじゃないノリで楽しめるんだけど、この作品ではやらないで欲しかった。
原作のベースが固茹で卵系なので蜷川実花の女性的感覚(それはそれで魅力だけど)とは相性が悪いっていうか、このDinerからハードボイルド抜いたらそれはもう別の作品じゃないんか?
ところで演技にも演出にもほとんど指導入っていないんじゃないかと。勝手な想像ですが、気心知れたそこそこレベル高いスタッフさんたちが集まって、ワイワイっと楽しく作ったんじゃないのかな。
そういう文化祭的ノリとテンション(だったと仮定して)、美術や照明や音楽は一定のパフォーマスを出せたとしても役者にはよくない。って勝手な想像だけども。
思うに、蜷川実花は監督をやるには性格がよすぎるのかも?
○○監督とか○○ディレクターという職業は、周りから面倒臭がられたり嫌われたりするぐらい神経質とか傲慢じゃないと、一定水準以上の作品は創れないのじゃないかな。
出演者や製作陣にとってイイ人すぎるのかも、で、結果的に美大かデザイン学校の文化祭。って全部想像なんだけど。

それにしてもな藤原竜也がボンベロって、ぽんペろの間違いじゃないのか。ルックスにも演技にもマッチョさがないばかりかとんだ大根演技。クッソーだんだん腹たってきた。原作の空気感が超好きなだけに。
実写化するならもっと、虚構とエンタメとバイオレンスに、雰囲気エッセンスを少し。岩井俊二監督みたいな。

俳優たちの演技は目も当てられないほど下手くそだったけど、配役ははまっていたから(宝塚のお姉さまたちの存在感はさすがだった)もっと「嫌な監督」だったらきっといい作品になってたんじゃと思う。