アレックス・ストレンジラブのひのネタバレレビュー・内容・結末

こうでないといけない、いつまでにしなきゃいけない、とかどこの世界でも同じなんだなーと、つくづく嫌な社会だなと思う話だった。

人のことを干渉して縛り合わず、その人が好きなように、好きなタイミングで、好きなことができればいいのに。やりたくなければやらないという選択肢も簡単に選べたらどんなに幸せか。その時やりたくなくても心変わりすることも全然あるだろうし。もっと皆がそれぞれ生きやすいように生きていければいいのにね。

｢誰がセックスしろと言った？そんなこと無理強いできねー。お前がセックスしようがしまいが、バイセクシャルだろうが特殊な性癖があろうがどうでもいい｣
ってデルの発言があったけど、直接的に言わなくても、早くセックスを済ませろ、ストレートじゃないなんて変だ、っていう空気を作り出して無意識に干渉し合って圧力をかけてるんだよな。

最後の動画のシーンはうまくまとまってて素敵だったけど、ストレート以外だったらカムアウトしないといけない風潮が早くなくなればいいなと思った。


アレックスは色んな事が同時にいっぱい起こり過ぎて、精神が不安定になっていたし、気持ちもわかるけど、自分のことしか考えてなくて周りを振り回してばかりだったから、おいおいとは思ってた。

クレアも苦手なタイプの子かもと思って最初は観てたけど、終始アレックスに振り回されて可哀想だったし、それでいてめちゃくちゃ良い子過ぎて、私もあれぐらい度量のある人間なりたい笑

全体的にステレオタイプな感じのLGBTQ映画ではあったと思う。エリオットも所謂"ゲイ"な感じの子に描かれてたし、アレックスも幼少期からゲイだったと思わせる描写があったし、性に関することってほんとに色々だし流動的なものであるから、個人的にはもうちょっと違う描き方でも良かったかもと思った。