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小さな恋のうたのayutakaのレビュー・感想・評価

小さな恋のうた(2019年製作の映画)
5.0
映画「小さな恋のうた」
~沖縄の映画に方言は要らない~

曲がりなりにも、
自分も曲を自作自演してきた輩で、
それらを作る上で、
出来る限りの「遠回し」の言い回しを
基本にしてきた。
それが良いのかは知らないが(笑)。。

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期待してなかった本作。
名曲と言われるそれに乗っかっただけ、
だろうと。。

違った。

タイトルでもある名曲が挟みこまれた、
沖縄の映画だった。
ウチナーグチは喋らない。
沖縄名産を食べない。
オジー、オバーは出ない。
余り暑そうじゃない。
青年たちの顔が濃くない。
三味線の音色が無い。

の、ナイナイづくし。

でも、充分、沖縄の映画。

多分、移住した自分だからこそ
良くわかるのかも。

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基地問題の繊細さ。
基地がいけない!という思いもわかる。
基地のお陰で。。という気持ちもある。
恐らく、
商いに携わる人らは、
一概に、良いとも悪いとも言えない。
商いに影響があるから、
では決して無く。
どちらの側の気持ちがわかるからだ。
これこそが、
ここ沖縄の悲劇であって、
哀しい現状なのだと思う。

街頭インタビューなんかされても、
発言の責任は取らされても、
発言させた責任は問われない。
自信持って答えられるのは
「しがらみ」の無い人たち。

大人たちの作り出した都合の中、
子供たちだけが、やはり逞しく眩しい。

歌詞で、
「あなたにとって大事なひとほど
すぐそばにいるの」

とあるが、
いつになれば、世界は、僕らは、
それに気づくのだろうか。

>>

固くなりましたが(笑)、
最高のバンド映画でもありました。

嗚呼、またバンドでライブしたい!

※Facebookにて既投稿
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