原題: La Melodie
音楽を通してやんちゃな子どもたちが団結し、成長していく物語。このテーマの作品は数ありますがどれも指導者に人徳がありますね。彼らの抱える現実、人生もまた見所の一つではないかと思います。
本作では一年後に控えた演奏会に向けて選ばれた曲がKorsakovのScheherazade(シェエラザード)この曲、第3楽章が特に美しくて有名ですね。演奏会では第1楽章が演奏されるのですが大好きな曲なので子どもたちが上達していく様を見るのが楽しかった。
パリ19区は移民が多く異なった文化背景を持つ家庭の子どもたちの集まりで、でも体育と音楽の二択の授業で音楽を選んだ彼ら。指導者のシモンは気難しいとの設定と読み如何程?と思っていたのですが、優しいじゃないですか。
天性の才を持つアーノルドがクラスに加わったことによってシモンの指導にも力が入っていきます。
嵐で防音の教室が半壊したり、他校との合同練習で恥をかいたり…数々の困難を乗り越えて一年が経ちいよいよ演奏会の当日。演奏直前の緊迫感がヒシヒシと伝わってきました。演奏が始まると、なんと素晴らしいパフォーマンスであること!自分が教えたわけでもないのに涙を禁じ得ませんでした。特にアーノルドのソロには驚きました。吹替えではないと思ったのですがどうでしょう🤔
この種の作品はどれも大筋は似たり寄ったりで、ラストの演奏が成功して終わるという、いわば日本の寅さんシリーズ的でもあるのですがどの作品を観てもラストは痺れます。