Adele

RBG 最強の85才のAdeleのレビュー・感想・評価

RBG 最強の85才(2018年製作の映画)
3.0
ものすごく素晴らしい作品を観た
もっと早く観るべきだった!!

恥ずかしながら、RBGのことはフェリシティ・ジョーンズ主演のビリーブで初めて知った
でも、あの時は正直あの作品には好感を持てず、RBGのことはそんな人がいるんだな、ぐらいで終わってしまった

今回、このドキュメンタリーを観て、猛反省した…
ノトーリアスRBGと呼ばれてるくらいだし、辛辣な物言いで知られているから、きっとものすごくキツくて怖い人なのだと決めつけていた…
ところが全くの正反対であって…
華奢で物静かで大人しく、自己主張も滅多にせず、生真面目
インタビューを観る限り、口数もそんなに多くないと思う
そのせいなのか、ルース本人が語るのは作品中2、3割程度

ルース自身の芯の強さや人には語りきれない程の努力ももちろんあっての人生だと思うけれど、母親の教えと夫・マーティンとの出会いの方も大きいと思う
『怒りの感情に飲み込まれてはいけない』
『自立せよ』
女性はどうしても感情的になりやすい
また、当時は女性は結婚して家庭を築くものと考えられていたのに、ルースの母親は違っていた
その教えがルースの人生を形取ったんだと思う

夫マーティンとの出会い、そして彼の考え方、ルースを理解する力・気持ちも素晴らしいと思う
マーティンのように理解してくれず、当時の考えに固執した男性と出会っていれば、今のルースの活躍はなかったかもしれない
マーティンは明るく社交的で本当にチャーミング
ルースとはまさに陰と陽
けれども、そういった夫婦の方が上手くいくという話はよく聞く

きっと、ルースだけでなく、マーティンも批判も受けただろうと思う
当時、女性をサポートし、夫が料理したり、家庭を守るなんてことは考えられなかっただろうし
とはいえ、マーティンもNYで弁護士として成功していたし、本当に素晴らしいご夫婦だと思った
入院中に書いたルースへの手紙には泣いてしまった

月並みな言い方だけど、本当にルースのおかげで現代の女性も堂々としていられるんだと痛感させられました
日本はまだまだだけど…

もしかしたら、表面的なことしか描かれていない作品なのかもしれないけれど、RBG初心者としてはアメリカの法律の歴史も少しだけ学ぶことができてとても観やすかったです

そして、見終わった後は、ルース・ベイダー・ギングスバーグという人物を益々尊敬、敬愛、そして好きになれるし、彼女の残した功績に心からの感謝です

余談ですが、邦題の『最強の85歳』ってあるけど、その85歳ってやめましょうよ?
ルースも言っている通り、年齢や性別は関係ないと思うし、彼女の年齢をわざわざフォーカスする必要もないと思う
わたしの考えすぎなのかもしれないけれど、こういった邦題つける時点で日本はまだまだだなと思う…
Adele

Adele