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魂のゆくえのjuriのレビュー・感想・評価

魂のゆくえ(2017年製作の映画)
3.5
環境活動家の考えに簡単に巻き込まれてしまうように見えるのだけど、ものすごくタイミングが悪くてトラーが精神的にも身体的にも追い込まれてしまっていたからだと思われる。普段はきっと信者にもそうしていたように教義から考え方を変えてみることなどを試みてやり過ごしていたんだろう。でも人間なので、いつでも客観的ではいられない。

私は田舎出身なので、自然が破壊されたり企業が癒着しているのに失望したのはもう少し前だったな。大学入学のタイミングで3.11があったのですが、同級生に父親が東電に勤めてる子がいて教授に批判されたことで(名指しではない)声を上げて泣いて大騒ぎしていた。作業員ではなくて偉いさんだったと思う。私はそれを見て、いや泣きたいのは福島の人やて..と引いたのだけど今となっては別に彼女は彼女の人生を生きてるだけだと思う。人間なんて自分が一番大事だし、半径1メートルくらいのものしか守れないもの。欺瞞だらけの世界で生きることを罪だとは思わない。

嫌いではないけど案外普通のこと言うんだなと思った映画でした。
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