バートロー

孤狼の血 LEVEL2のバートローのレビュー・感想・評価

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)
3.9
ベースになっている仁義なき戦いの広島死闘編と比べると薄っいなと思うところもあるけど、昨今では大変貴重な東映ヤクザ映画(マル暴映画)としてのクオリティは白石監督が十分にクリア。役所広司が抜けても前作のアンダーカバー物からの方向転換と被虐の才能を遠慮なく発揮する松坂桃李の魅力は満載となっている。イ・ビョンホン並みの被虐っぷり、特に終盤の打ちのめされっぷりには目を見張るものがある。ヤクザ映画といえば名脇役達のアンサンブルも見どころなのに鈴木亮平のアクが強すぎたのか、前作のシャブを打ってかちこむ中村倫也、または日本刀を振り回す若頭の江口洋介みたいな名脇役が生まれなかったのが心残り。中村梅雀始め村上虹郎も西野七瀬も演技は良かったけど、キャラ通りの展開なのでなんとも。